みらいへの想い
イベントの概要
11月22日(土)、「テクノケア北九州」(北九州市総合保健福祉センター)にて、「テクノケア北九州」オープン記念イベントが開催されました。
午前中には、テクノケア北九州のオープン記念イベントの一環としてパネルディスカッションが開催され、午後からは「このまちで、ケアの未来を語ろう。― テクノロジー×ケア×まちの希望 ―」をテーマに、施設見学やゲストトーク、ワークショップを行う2025年度「第1回介護みらい会議」が開催されました。
テクノロジーが拓く、未来の暮らし~住み慣れた家で自分らしい輝く人生を~
パネルディスカッションは、「テクノロジーが拓く、未来の暮らし~住み慣れた家で自分らしい輝く人生を~」をテーマに開催されました。
ファシリテーターを柴田智広さん(九州工業大学大学院生命体工学研究科 教授)が務め、パネリストとして北九州市長の武内和久さん、「テクノケア北九州」所長の樽本洋平さん、「ケアプランLa neige」主任ケアマネージャーの脇山由愛さん、「北九州超スマートケアコンソーシアム」事務局の山本晃弘さんが参加。それぞれの立場や経験から北九州市の介護について語り、未来志向のディスカッションが行われました。

はじめに武内市長が、北九州市の現状と課題について説明。高齢化率が政令市1位であり、介護の担い手が足りない課題などを踏まえ、「北九州市は介護シェアリング都市として、みんなで支え合える新しい仕組みづくりをしていく」とビジョンを示しました。
テーマトークでは、脇山さんが介護現場でのテクノロジー活用について話し、離れて暮らす高齢の親をオンラインで見守る事例などを紹介しました。樽本さんは「テクノケア北九州」の役割や展示内容、利用方法を詳しく伝えました。山本さんは、人の安心を支えるためにテクノロジーを使う重要性などを語り、それぞれの話を通して実際にテクノロジーがどのように在宅介護の役に立つのか、理解を深めていきました。
最後に一人ひとりが抱負を語り、人を中心にしたテクノロジー活用のあり方、北九州から介護の未来を共創していく構想などが示されました。新しい拠点として「テクノケア北九州」が人の思いをつなぎ、暮らしを支える解決策を提供していく意気込みが伝わり、可能性と希望を広げていくディスカッションでした。
約800点もの福祉用具と介護テクノロジーを展示する「テクノケア北九州」を見学
午後からは「介護みらい会議」のワークショップ参加者が集まり、テクノケア北九州の施設見学をしました。各展示コーナーを回って、新しいテクノロジーを活用した介護用具の説明を受けました。
3Dプリンターで作成した自助具の展示コーナーでは、食事のときなどに使うさまざまな自助具を見学。3Dプリンターによる自助具作成の実演もあり、実際に見て触れて体験をしました。


見守り支援の機器コーナーでは、「見守りカメラ」の説明を受け、離れて暮らす高齢者の様子がどのように遠隔から把握することができるのか確かめました。
他にも、転倒を検知して知らせる照明器具、ベッドのそばに設置できる移動可能な水洗トイレ、服薬をきめ細かく支援する装置、座ったまま快適な入浴ができるシャワーベンチなど、各コーナーで詳しい解説を受けました。
参加した皆さんは、使い方を質問したり、実際に触ってみたり。利用者さんのことを思い浮かべ、どんなふうに活用できるか想像しながら、熱心に見学していました。
ワークショップ「テクノロジーと介護のケアの未来について考える」
施設見学の後は、ワークショップを行いました。
ワークでは、「介護に関して解決したい課題」を考えました。3色の付箋が用意され、ピンクには時間がかかる業務、緑には負担が大きい業務、黄色には苦手なことや嫌いな業務を、1枚に1つずつ書き出していきました。
日頃の業務を振り返りながら、次々と課題を挙げていく皆さん。付箋には、議事録の作成、スケジュール調整、訪問記録、書類の管理、時間外の電話、移動、入浴介助などさまざまな課題が書き込まれました。

それぞれ課題を出したところで、社会福祉法人南風会 理事長の栗田淳二さんによる介護現場でのテクノロジー活用の実践ケースを学びました。
※栗田さんの登壇内容はこちらから

ゲストトークの後は、再びワークをしました。
栗田さんの話に出てきた事業所のICT活用事例や、テクノケア北九州の施設見学で見た製品やサービス、アイデアなどを駆使して、ワークをさらに掘り下げていきました。付箋に書いた課題から1つを選び、テクノロジーを使った課題解決に落とし込んでいきます。
「課題をテクノロジーで解決できるとしたら、どんな方法があるだろうか?」一人ひとりが知恵を絞りながらシートに記入しました。
そして、「課題解決を実現できると、どんなメリットがあるか?」考えました。立場によってメリットは違うため、利用者や家族、職員、管理者や経営という3つの視点で、それぞれのメリットを挙げました。
さらに、「実現するまでに何がハードルになるのか?」を、これら3つの視点で考えていきました。

全体でシェアしてくれた意見の中には、ケアプランを立案する際の事前チェックについて話がありました。対面で行うと、書類を持参する手間がかかったり、確認が取れるまでに時間がかかったりするため、DX化によって業務改善をしたい。通常の業務に支障がでないように効率化することで、ケアマネージャーの担当件数も増やすことができる、というメリットが伝えられました。
また、他の参加者からは、それぞれのケアマネジャーが持っている情報を共有する仕組みについて提案がありました。介護の成功ケースや失敗ケースを共有し、経験値を分かち合えれば、より良い介護ケアにつながるのではないか、という意見がでました。

参加した人からは、「新しい技術、ICTの活用について知識が得られた」「福祉用具、業務改善の方法について知らなかったことをたくさん学べた」「直近の課題について解決できそうな案を知ることができた」という感想が多く、テクノロジーを活用していこうという意気込みが感じられました。
今回は、テクノロジーの側面から新しい技術や知恵を学び、意見を交わしながら考えた「介護みらい会議」。和やかな雰囲気で話し合いが進み、最後は笑顔の写真撮影でお開きとなりました。

次回の「介護みらい会議は」、2026年2月14日(土)に開催される予定です。
▼詳細はこちら
