みらいへの想い

働く人
天野 慎也様

自分一人じゃなく、みんなで「介護」は作られる

介護職8年目
社会福祉法人援助会 特別養護老人ホーム 聖ヨゼフの園

祖母がしてくれたことを、今度は自分がしてあげる立場に

「介護の仕事に就こう」と決めたのは小学生のとき。共働きの両親に代わり、幼い私はいつも祖母に面倒をみてもらっていました。いつも近くにいた祖母が病気を患い、退院後に施設に入所。祖母に会いに施設へ行ったとき、祖母のことを気にかけてくださる介護職のみなさんを見て「この仕事はカッコいいな」と憧れを持ったことがきっかけです。祖母が私の面倒をみてくれたように、祖母をケアできる自分になりたい。小学生のときに抱いたその想いは年齢を重ねても揺るがず、介護福祉士の資格が取得できる高校に進学。家族や友達がいる住み慣れた北九州市で介護福祉士になり、8年が経ちました。

「この施設に入ってよかった」そう実感してもらうには

今は特別養護老人ホームに勤務し、利用者様が快適な日常生活を送るための食事・排泄・入浴介助が私の主な仕事です。日々、利用者様はどんな小さなことでも「ありがとう」と感謝を伝えてくださり、「お風呂に入れて気持ちよかった」などの前向きな言葉が仕事のモチベーションになっています。今の施設ではお看取りに立ち会うこともあり、利用者様と出会い、やりとりを重ねた先で最期を迎えられる過程はとても貴重な経験です。だからこそ、「この施設に入れてよかった」と思っていただけるような環境やケアを提供し続けていきます。介護は、これまで日本社会を支え、人生の大先輩でもある方々と関われる数少ない仕事の1つだと私は思います。

人生の大先輩の生活を、全員で支えていく

施設の主任介護士になり、利用者様一人ひとりに滞りないトータルケアの提供を目指しています。「介護」といっても、関わる人は介護職だけではありません。看護師や栄養士など専門スキルを持ったみなさんと手を組みながら、全員で「介護」を作りあげています。その中で、利用者様と一番密接に関わるからこそ、介護職は知識や技術を積み重ねていくことが大切です。利用者様の感謝や喜びを間近に感じられる一方で、痛みや不安も伝えてくださったときに知識や技術があると適切なケアに繋がります。利用者様の生命力と掛け合わさったときには、私たちが想像する以上の相乗効果を生むことも。利用者様のためが、自分のためにもなる。その循環を感じられるのがこの仕事の一番の魅力です。