みらいへの想い
成人の日、おめでとうございます。
20歳という節目を迎え、新しい世界への期待にあふれている方も多いと思います。皆さんの門出を心からお祝い申し上げます。
北九州市の成人式は、市長が「ド派手」な衣装に袖を通し、若者と触れ合い、北九州の「ド派手」衣装が「ニューヨーク・ファッション・ウィーク」に登場するなど、今や行政すら一つの地域文化として積極的に発信する立場になっています。
成人式が華やかな晴れの舞台となっている一方で、「どんな職業に就けばいいのか分からない」「やりたいことがなくて焦っている」という不安をお持ちの方もいると思います。
今回は、北九州市の介護現場で働く3名の介護職にインタビューをしました。
様々な迷いや葛藤を抱えて過ごした20歳、そんな彼らがたどり着いたのが介護の仕事です。
なぜこの仕事を選んだのか。
そして今だからこそ、20歳のあなたに伝えたいことは何か。
それぞれの歩みと、等身大の言葉を、成人の日に届けます。
20歳で2児の父親になった私が、
“違和感”をきっかけに起業した現在地

定期巡回サービスよりそい 代表 中島和輝さん
Q. 20歳のときの夢を教えてください。
20歳は人生の転機でした。准看護学校で出会った妻と結婚し、同時に“2児の父親”になったんです。
准看護師の免許を取得後、家族との時間をつくりたいという思いで学校を辞め、アルバイト先の病院に正社員として入職しました。
看護師になること。そしてともに過ごす家族とたくさんの思い出をつくること。それが20歳のときの私の夢でした。
Q. 介護の仕事を目指した理由は何ですか?
病院で勤務していたときに感じた“もどかしさ”がきっかけです。
入院されていた高齢者の多くが「家に帰りたい」と切実に願っていました。
なのに、受け皿がなくて帰れない。周囲からも「家に帰るのは無理だよ」と言われてしまう。
そんな状況をどうにかしたいと思い、介護の世界に飛び込みました。
Q. 現在の仕事内容とやりがいについて教えてください。
現在は、定期巡回サービス「よりそい」の代表として、地域の方々の在宅生活を支えています。
私たちのサービスは、一日に何度も、短時間ずつ利用者のもとへ伺うのが特徴です。
一番のやりがいは、利用者やご家族との“深いつながり”を感じられること。
ケアを終えて「また来るね」と伝えると、「いってらっしゃい」と声をかけていただけることがあります。
「いってらっしゃい」という言葉は、家族のような、帰ってくる場所がある関係でしか生まれない言葉ですよね。
利用者の人生に溶け込み、安心して生活してもらえる存在になれていると実感します。
Q. 20歳に向けてのメッセージをお願いします!
結果を恐れず、どんどんチャレンジして、たくさん失敗してください。
がむしゃらに動いた経験は、すべて自分の糧になるはずです。
もし介護の世界に少しでも興味があるなら、ぜひ飛び込んできてください。
介護は、直接「ありがとう」と言葉をいただける仕事です。人を元気にするだけでなく、自分自身も幸せになれる。
本当に素敵な職業だと断言します!
金髪にヤンキー車……。不真面目な私が、かっこいい介護を目指す理由

アマリリスエンターテイメントデイサービス
介護職 合澤 未来さん
Q. 20歳のときの夢を教えてください。
正直に言うと、20歳の頃は将来の夢なんてありませんでした。一応、高校の社会福祉科を卒業したものの、実習をサボるような不真面目な生徒でした。
20代半ばまでは、“ちゃらんぽらん”な生活を送る日々。髪は金髪、車はフルスモークのヤンキー車。アルバイトは頑張っていましたが、「ずっと変わり映えのしない生活が続くのだろうな」という感じでした。
Q. 介護の仕事を目指した理由は何ですか?
介護現場で働いていた叔母に、「介護の現場で働いてみないか」と声をかけてもらったことがきっかけです。実際に働き始めて、介護の仕事の楽しさに目覚めました。
利用者は、いわば人生の“大先輩”。色々なことを教えてくれますし、ケアをするたび「ありがとう」と言ってもらえます。高校時代、福祉の仕事には全然ピンとこなかったのに、不思議なものですね。
Q. 現在の仕事内容とやりがいについて教えてください。
現在は介護現場のリーダーとして、利用者のケアに携わりながら、スタッフが働きやすい環境づくりやチーム全体の指揮など、幅広く担当しています。
私たちの会社では、「世界一楽しいデイサービス」を目指しています。コンサートや楽器の生演奏、大運動会など、「イベント会社だね」と言われることもありますが、実は利用者の運動不足を解消するための工夫なんです。
利用者から「ありがとう」「あんたが好きだよ」という言葉をいただくと、介護って最高の仕事だなと思えます。
Q. 20歳に向けてのメッセージをお願いします!
私のように、20歳のときに夢がなくても大丈夫。なんとかなるし、どこかで「これだ!」と思える瞬間に出会えるはず。
私たちの会社では、「介護職を憧れの職業にしたい」という思いで色々な活動をしています。ほんの少しでも介護に興味を持ってくれたら、ぜひこの世界に飛び込んできてください。
私たちと一緒に、「かっこいい介護」を目指しましょう!
「好き」を追いかけた20歳。形を変えて見つけた、自然体でいられる場所

いこいの里 曽根壱番館 介護職 上谷 愛未さん
Q. 20歳のときの夢を教えてください。
20歳のときは看護大学に通い、保健師を目指していました。10代の頃から子どもやお年寄りと接することが好きで、将来は人と関わる仕事がしたいと思っていました。
高校生の頃はボランティアで子どもと関わり、社会人になってからは高齢者の方と関わる機会も増えていきました。話を聞くたびに、自分の中の知識や視点が少しずつ増えていく感覚があり、そこに面白さを感じていました。
Q. 介護の仕事を目指した理由は何ですか?
社会人になって事務の仕事をしていましたが、二人目の子どもが生まれたことをきっかけに、少しずつ働いて収入を増やしたいと考えるようになりました。
これから先、一生涯続けていける仕事について考える中で、母がケアマネジャーとして働いていたこともあり、介護の仕事を勧められました。
未経験でしたが、もともと人の話を聞くのが好きだったので、自分に向いているかもしれないと前向きに捉えていました。
Q. 現在の仕事内容とやりがいについて教えてください。
住宅型有料老人ホームで、食事や排泄、移動など生活のお手伝いをしています介護の仕事では、利用者さんから「ありがとう」「助かったよ」と声をかけてもらうことがあり、そうした何気ない一言に、些細なことではありますが、やりがいを感じています。
職場には、20代から60代まで幅広い仲間がいます。日々コミュニケーションを重ねる中で、介護の知識だけでなく、自分自身の人間力も磨かれていくことに喜びを感じています。
Q. 20歳に向けてのメッセージをお願いします!
これからの長い人生、色々なことがあると思います。今は興味がないことでも、経験を積む中で自分の夢やキャリアにつながる可能性があります。そのきっかけをくれるのは、人との出会いであることが多いです。
だからこそ、周囲の人たちとのつながりを大切にしてほしいですね。
大人になると大変なこともありますが、楽しいこともたくさんあります。もし壁にぶつかっても、自分だけで抱え込まないでください。大人だって、ひとりでは生きていけません。
周りを頼りながら、一歩ずつ進んでいってくださいね。
